ちび凛3ケタ。つまり涼宮ハルヒの聖戦 その2

でもなんか特にイベント的なものはSS上ではおこらないってのは前に言ったのでそういうかんじです(死
でもそれじゃあなんか寂しいのでハルヒSSの続きでもどうぞ(あれー



「おはよういい朝よね天気もいいし! というわけではいキョンこれね! ぱぱっと目を通してちょうだい10秒ね!」
……地元の駅に着いたとたん、満面の笑顔でハルヒはそう言いつつ俺に紙の束を渡してきた。1,2……全部で5枚か。
 しかし名前を見ると……どうにも色物というか何と言うか。おいハルヒ、なんだこれは。
「サークルリストよ」
 ……それもよくわからないが、で、これは何のサークルなんだ。野球か何かか?
「あんた何いってんのよ。サークルはサークルよ。まあそこにのっているのは大手と中堅の硬いところだけだけどね」
 全くもって理解不能だが、まあいい。で、このサークルリストさまを俺たちに渡して、どうするんだ。
「買うのよ」
 サークルをか。
キョン、あんたってつくづくバカよね。なんでも一から十まできちんと説明しないと理解できないなんて絶望的を通り越して哀れみすら感じるわ」
 悪かったな。だがこれは多分普通の人間のリアクションだろうから、まあいいとする。
 ……しかしこのままハルヒに聞いていても埒があかないな。ここは聞く相手を変えることにしよう。朝比奈さん……は、ちんぷんかんぷんな顔をしてらっしゃるな。それなら長門はどうだ。
「……コミックマーケット。年に二回開催される同人誌即売会
 なるほど、即売会か。まあフリーマーケットみたいなものか。
「全然っ! 違う!」
 わかった。わかったからその手を離せ。このペースでいけばきっと一分後には首と胴がおさらばしてしまう。
「ああもう、これじゃだめだわ! こうなったら実践あるのみよね!?」
 ……嫌な予感がするな。それに、このくそ早くに集まった説明を何も受けていないんだが。
「いいからさっさと移動するわよ! ほらほら早く!」
「き、キョンくん……」
 ああ、朝比奈さん。そんな潤んだ瞳で見上げられても俺にはどうしようもありませんよ。
「あ、小泉くん、チケットは?」
「ええ、ここに」
 チケット?
「サークル入場チケットよ。これがあればわざわざ行列に並んで入らなくてもいいのよ」
 ほう。それは便利アイテムだな。
「そうよ。小泉君に感謝しなさいよね、キョン?」
 そうだな。
「……いやいや、あれを手に入れるのにはなかなか苦労しましたよ。組織の中に関心のある者がいたからよかったものの……」
 いや全然わからん。
 と言うより、なあ、少しいいか。
「なんです?」
「ひょっとしたら、お前をどうかしておけば、事態の進行はもう少しましな事態になったのか?」
「まさか。炎天下の中何時間も外に並んでストレスが溜まる涼宮さんをみたいとでも?」
 いやだから、こっちは事態が全然理解できないでいるんだ。どこからともなく親切な人が出てきて俺にもわかるように説明して欲しいものである。
「あーもういいわ。うだうだ言ってないでこっち来なさい! いいキョン? あなたがやらなければいけないことは一つだけ! このリストに書いてあるサークルのところにいって! そして本を買ってくる!」
 二つだな。
「うるさい! いいから買うのよ、いいわね!? 特に黄色の蛍光ペンが引いてあるところは絶対に買い逃がしたら駄目なところなんだから、いいわね!」
 全くもって何もよくないのだが、ここで頷いておかないと後々大変なことになりそうなのでひとまず頷いておくことにしよう。
「それにしてもあれなのか。段々わかってきたんだがな、小泉」
「はい?」
「……要するに、おつかいなのかこれは」
「そうですね。ただし失敗した場合には特大の怒りを買うことが確実なおつかいですね」
 小泉はそう言って、軽く肩を竦めた。
 お前はどこまでこれについて把握しているんだ?
「そうですね、まあ人並みに……とだけ言っておきましょうか」
 言って小泉はこれ異常ないほど完璧なウインクを俺にしてみせる──
 ……今にして思えば。
 このときに引き返しておくべきだったんだと俺は思う。



はいはい、そんなかんじでいかにも続きそうな感じでおわらせつつなんもかんがえちゃいないってのはなんかきっとバレバレだと思いますが。ぐふあ。