小春日和の続き

昨日にも少し触れましたがちょこちょこっと修正くわえてあります。
ご指摘していただいた方ありがとうございます。
なんかすげー勘違いしてたみたいです俺・・・うわあ・・・

えーさて。先日ファイル整理をしていたところ、例によってまーたわけのわかんないプロットの山が出てきて困惑してるところです。後前後日談とかHONEYとか。カレンバゼット学校とか、ってこれ題名ですらねーし。いやもうどうしたもんだか。ロンドンシリーズ きんのなんたら。なんたらって何さと俺が聞きたい。あーそうだこれ実験作だ。と言うわけで、なんか読んでみて気づいた人は一言くださいな。


とりあえず下にのっけちゃいましょう。とゆーわけで、はい、スタートです。





 どばんっ――!
 という音が聞こえたのは、廊下からだった。刹那に近い同時、蹴破らんばかりの勢いで扉が開き、さらに同時に奥から一人の女がずかずかと早足で部屋に入り込んでくる――
「は?」
 と間の抜けた声で呟いたのは遠坂凛だった。部屋の片隅に設置された受話器を片手に、ツインテールを振り回してぎょっと振り返る。
 彼女がいるのは時計塔(がくいん)の談話室だった。使わなくなった古い教室を改装したこの部屋は、生徒の間ではすこぶる評判が悪い――理由は簡単で、学生工房のすぐ近くに位置しているからだ。何が起こるかわからないそんなところで呑気に談話なんかするのは、よほどの馬鹿か、あるいは自信家か。それって要するにおんなじよね、と呟いた張本人は今、何が起きたのか理解していないのか、口を開けたまま呆けている。凛はそれでも我に返ると、余裕を持って口を開いた。
「……ああ、ルビ――」
 侵入者は長い金髪の若い女性だった。年は凛とさほど違わないだろう。すらりとした体に、明らかに普段着としては不釣り合いな白のドレスを纏っている。胸を押さえ、はあはあと肩で息をしているところを見ると、走ってでもいたのだろうか。強い意志を放つ瑠璃色の瞳がぎろりと部屋の中を見渡す――放課後ということもあり、部屋の中には凛一人しかいない。少女は凛と目が合うや否や、極上の笑み(・・・・・)を顔に張り付かせ、ずんずんと近付いていった。凛は事態についていけないのか、呆然としたまま電話を握り締めている。
「あらミストオサカ、ちょうどいいですわ」
「……へ?」
「ですから。ちょうどいい、と言ったのです。さあ行きますわよ?」
「ちょっ――行くって、何がよっ!?」
 凛があっけに取られていたのは一瞬だった。すぐに我に返ったのか、彼女は反論すると同時に勢いよく手を振り払った。一瞬睨みつけてから、何なのよと唸り、そっぽを向いて受話器を握りなおす。あら、と残念そうな呟きを零して、女はそれであきらめたようだった。
『もしもし、リン?』
 受話器の奥から聞こえてくるのは、まだ幼さを多分に残した声だった。凛は慌てて耳をくっつけると、やや声を張り上げて、
「あ、イリヤ?」
『うん、そう――』
「聞いてますのミストオサカ。事態は一刻を争うと言っているのです!」
 会話に無理矢理割り込んできたのはルヴィアゼリッタだった。眉を吊り上げ腰に手を当て、苛立たしげに睨んでからやおら、受話器を握り締めた凛の手をつかみ上げる。が、よく見ればその頬には一筋の汗が浮かんでいた。凛はそれに気づいたのか、一瞬不審げに眉を潜める、そして同時、女もまたそのことに気づいたのか、大げさな動作で
「ごめ――ちょ…………ぁぁ、もうっ!」
 刺々しい叫び声をあげたのは凛だった。同時、手から受話器が滑り落ち、がつんと壁にぶつかる。それを拾おうとしたところを再び強く引っ張られ、凛はたたらを踏んだ。ますます眉がつりあがるが、金髪の彼女は気にも留めていないようだった。
『ちょっと、リン?』
 ぶらぶらと宙を揺れる受話器から聞こえてくるのは、不審げな声だった。はっと凛が振り返り、手を伸ばしてなんとか受話器を掴み取り、しゃがみ込む。すっと息を吸い込んだところで、上から声が降りかかった。
「ほら、電話は後にしてください。急ぐのですから!」
「え、あ……まちなさ――」
 不意打ちだった。しゃがんだ状態からさらに引っ張られるとは予期していなかったのか、凛は大きくバランスを崩した。反射的に床に手を付き、転倒を防ぐ。そして同時、がしゃんというやたら派手な音と共に電話がカ−ペットの上に落下した。受話器のコードに引っ張られたのだろう。
「――待ちなさいって、もうっ! 何なのよ一体!」
 そう叫ぶ凛の声は、流石に険しいものだった。眉を吊り上げ、腰に手を当てて目の前の女性を睨みつける。が、彼女は気にも止めていないのか、はらはらと入ってきた扉の向こうをしきりに気にしていた。
「待てないからこうしてわざわざ――」
 彼女の声が止まったのは、唐突だった。硬直しているルヴィアゼリッタの視線の先を、凛もそろそろと追う――遅かったですわ、というルヴィアゼリッタの呟きはとりあえず聞こえなかったことにして。そこには――
 ギキィ……
 耳障りな甲高い声を発したのは――化け物だった。巨大な肉塊と言えばいいのだろうか。大きさは直径3メートルほどであり、色は肌色。完全な球体ではなく、至るところから見覚えのある形状のものが突き出している。
「――逃げますわよ!」
 ルヴィアゼリッタの声が凛の耳に届くか否かという時だった。
ギアァァァァァァッ!
 化け物が叫び、部屋が衝撃に包まれるのと、二人が玄関から飛び出すのは――ほぼ同時だった。









はい、終わりです。ここでおわってるってことはきっと上手いこといかなかったんだろうなあ、と今更ながらしみじみ。
あ、これUP済みのSSとどっかがくっついてます。どれかわかった人はコメントでも下さいな。


というわけで、どっかでこの文みたら。
あー使いまわしやがった、とか思っちゃってください・・・。


オチなく終わりなのです。